歯周病と全身状態の関係ー歯周病を進行させる危険因子、タバコと糖尿病
こんにちは。冨岡歯科医院 院長 冨岡栄二です。
歯周病に良くない影響がある因子として、いろいろなことが取り上げられていますが、<科学的な根拠があり、はっきりと分かっている因子>は2つ、「タバコと糖尿病」です。
歯周病とタバコ
歯周病とタバコの関連で、以下のようなことがあります。
- タバコを吸われていると、歯周病が進行している場合が多く見られます。
- 歯肉に腫れがあると、ちょっとふれただけで出血しやすくなりますが、タバコをすわれていると、それが見かけ上、隠されることがあります。
- タバコを吸われている方でも、歯周病の治療はできますが、吸わない方と比べると、治療に対する歯肉の反応が、若干鈍くなります。
- タバコを吸われていると、再生療法、インプラント治療に良くない影響があります。
- タバコを吸われていた方でも、禁煙をすると、歯肉の状態に良い影響がみられます。
タバコのさまざまな良くない影響が言われていますが、歯周病の観点でも、タバコは良くありません。禁煙をお勧め致します。
歯周病と糖尿病
歯周病と糖尿病の関連で、以下のようなことがあります。
- 糖尿病の方に、歯周病が進行している方が多い。
- 歯周病が進行している方の中には、糖尿病、もしくは、前糖尿病状態の方が多い。
- 糖尿病が良くなると、歯周病にも良い効果がある。
- 歯周病が良くなると、糖尿病にも良い効果がある。
- 糖尿病の方でも、良い状態に改善されると、歯周病治療は、糖尿病でない方と同程度効果があがる。
糖尿病がある方は、特に歯周病の自覚症状がなくても、歯科医院で歯周病の検査をされることをお勧めします。逆に、歯周病がある方は、糖尿病の検査をされることをお勧めします。
歯周病治療と糖尿病治療は、双方向にプラスに働くことが分かってきています。
糖尿病は、歯周病に限らず、さまざまな合併症をおこす、やっかいな病気です。歯周病の治療と合わせて、早期発見、早期治療をお願いします。
歯周病と全身疾患のリスク
歯周病と全身疾患のリスクについて、この分野の世界的権威オッフェンバッハー先生がお話しされています。このリンクからご覧ください。
http://www.mouth-body.com/special/index.html?_ga=1.177366502.2127910797.1451573907