歯が抜ける?怖い歯周病、歯磨きしているのに治らない?歯周病を治す歯磨きとは?⑤ きれいに磨けているかどうやって確かめる?
こんにちは。 冨岡歯科医院 院長 冨岡栄二です。
歯周病を治すための「良い歯磨き」とは、どんな歯磨きかお話ししてきました(前の院長ブログをご参照ください)。
歯磨きは、歯周病の原因であるプラークを落とそうとしているわけですが、プラークが落とせているかどうか、どうやって確認するのでしょうか?
「良い歯磨き」が出来ているかどうかは、是非、歯医者さんでご確認を!
歯周病を治療する、予防するための「良い歯磨き」が出来ているかどうかは、是非、歯科医院でご確認頂きたいと思います。患者様ご本人だけで判断するのはとても難しいです。
プラークがついているかどうかは、下の3通りの方法で確認できます。
- 目で見て確認する。
- プラークを染めだす染色液を使う。
- 検査器具で実際に歯の表面をこすって、プラークがとれるか確認する。
目で見て確認する。
プラークが、分厚く広い範囲についてくると、注意深くみると目で見ても分かるようになってきます。しかし、プラークは歯と似たような色をしているので、うっすら着き始めた段階では、見ただけでは分かりにくいです。プラークは、一旦きれいに落としても、1日たつうちに着いてきます。
プラークが着いていないかどうか、鏡をみて、歯の表面をよく観察して頂くのは良いことです。しかし、歯周病の治療や予防でめざす水準は、このような厚いプラークがあるかどうかではありません。もう少し厳密な意味でプラークがしっかり落とせているかどうかのお話です。そのためには、プラークを染色液で染め出したり、実際に歯の表面をこすってみて確認をする必要があります。目でみただけでは、不十分です。鏡で見えるのは、お口の中のごく限られた部分でもあります。歯磨きでプラークがきちんと落とせているかどうかは、歯医者さんで確認して頂くようお願いします。
プラークを染め出す染色液を使う。
プラークを染め出す染色液があります。赤い液がしみこんでいるタブレットを使って、染色液を全部の歯の表面につけ、軽くゆすいで頂くと、プラークがついている部分だけ赤く色がつくので、プラークがあるかどうか分かり易くなります。
市販のもので、似たようなものがありますが、一般に売られているものには、歯科医院で使っているものほど、プラークがよく染め出されない製品も多くあります。歯磨きに関心をもって頂き、ご自身でできるだけご確認頂くのはすばらしいことですが、染め出しされないからといって安心していると、意外とプラークは残っている、という可能性もあります。
やはり、歯科医院で確認頂くことをお勧めします。
検査器具で実際に歯の表面をこすって、プラークがとれるか確認する。
染色液で染め出しをすると、プラークがあるかどうかの確認は、見ただけより数段よく分かります。しかし、より確実なのは、検査器具(写真下段)で実際に歯の表面をこすって、プラークがとれてくるかどうか、です。染色液を使っても、場所によっては、プラークがあるのにあまり良く染まっていないこともあります。
染め出しをした後に、赤い色の部分の確認と同時に、赤くないところも、検査器具で歯の表面を擦りながら、お口全体のプラークの残り具合を確認していきます。
この確認は、歯科医院でないとできないことです。
どの程度落とせていれば良い歯磨き?その判定方法は?
プラークの確認は、全部の歯のぐるり全周をおこないます。どの程度すみずみまで落とせていると良い歯磨きか、その判定方法については、別にお話させて頂きます。