ヨーロッパ歯周病学会 - Europerio 9 (Amsterdam) に参加しました。歯周病の分類が一新されました!
こんにちは。冨岡歯科医院 院長 冨岡栄二です。
2018年6月20日から6月23日までオランダ アムステルダムで開催されたヨーロッパ歯周病学会、Europerio 9 に参加しました。
Europerioは、ヨーローッパ各国の歯周病学会が、共同で3年に1度開催する非常に大きな歯周病とインプラントに関する学会で、今回が9回目です。
イエテボリ大学在籍中に参加した第2回(イタリア フィレンツエ)、その後、第4回(ドイツ ベルリン)、第5回(スペイン マドリード)、第6回(スウェーデン ストックホルム)、第7回(オーストリア ウィーン)、第8回(イギリス ロンドン)と参加しており、恒例となっています。
学会の規模は大きくなり、今回のEuroperio 9では、111カ国からの参加者が10,000人を超えたようです。
今回の学会での最大のトピックは、歯周病の分類がガラリと変更されたことと、インプラント周囲病変についても、分類が示されたことでしょう。
1999年の歯周病の分類では、侵襲性歯周炎と慢性歯周炎は別に区分けされていましたが、その区別は撤廃され、歯周炎に統一されました。
歯周炎は、重篤度により、Stage I~IVに、また、リスクの度合いにより、Grade A~Cに区分けされ、StageとGradeの組み合わせにより分類されることになりました。
この変更は、歯周病の本態により近づき、かつ、実際の臨床により結びついたものになったと言えます。その他、患者さんの状況を表すことができるので、医療関係者間や患者さんとの間の意思疎通、疫学調査など、様々な場面で有意義なものとなると思われます。
近年問題がクローズアップされているインプラント周囲病変についても、分類、日常臨床における判断基準が示されました。
この新しい分類は、大きな革新的変革になっていくことでしょう。今回の学会で初めて公にされましたが、プレゼンを聞きながらちょっとした興奮を覚えました。
これから、日本でもこの新しい分類が定着していくことでしょう。今後が楽しみです。
次回は、2021年デンマーク コペンハーゲンにて開催されます。